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黒須 里美 教授

黒須 里美 教授

比較文明文化専攻
黒須 里美 教授
KUROSU, Satomi
言語教育研究科長

米国ワシントン大学大学院社会学研究科博士課程修了。Ph.D(. 社会学)。ハーバード大学ライシャワー研究所客員研究員などを経て現職。専門は歴史人口学・家族社会学。著書に『歴史人口学からみた結婚・離婚・再婚』麗澤大学出版会(2012年編著)、Similarity in Dierence Marriagein Europe and Asia,1700–1900 e MIT Press (2014年共著)(2015年度麗澤大学学長賞)など。

扱うデータは“歴史”ではなく 現在につながる生きた情報

「ユーラシアプロジェクト」のメンバーとして、近代化や都市化、国際化によって変容する以前の欧州とアジア社会の人口と家族に着目し、実証的比較研究に取り組んできました。20年来続く東西5カ国20人の国際共同研究は、MIT Press( 米国)からの Eurasian Population and Family History というシリーズの出版に至り国際的に注目をあびています。昨年度文部科学省「私立大学戦略的研究基盤形成事業」に採択されました。本学を歴史人口学の世界的研究拠点にしようという挑戦です。画期的なのは、欧州中心に展開されてきた人口・家族史研究に東アジアのデータと家族史的視点を取り入れたこと。世帯として記録された徳川時代の宗門・人別改帳は、個人のライフコースにいかに家族や村落がかかわってきたかという分析を可能にしてくれます。現在、江戸時代約200年に生きた10万人以上のライフコースを分析中。長くは8世代の家族の営みまでも追求できる究極のパネルデータで、社会科学研究の新たな開拓が期待できます。

現在、これまで構築してきたデータを、社会科学の多様な領域で活用できるのではないかと試行錯誤中です。本学でもGIS(地理情報システム)などの研究をされている先生方と連携して、時間軸と空間軸をクロスさせた新しい分析を試みたい。歴史という言葉を「過去」とはとらえていません。分析するデータはその時代の人たちの生きた証であり、現在につながっているもの。Linking past to present̶̶過去と現在はつながっており、過去のデータから何を学ぶか。少子高齢化に直面している日本の地域再生に、何らかの形で寄与できれば幸いです。