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2016/12/12

経済研究科修了生が不動産学会湯浅賞を受賞

 本学大学院経済研究科博士課程を2016年3月に修了し博士(経済学)を取得された鈴木英晃さんがこのたび2016年11月26日に日本不動産学会の湯浅賞(2015年度研究奨励賞)を受賞されました。

 鈴木さんは、リサーチ会社に勤務する傍ら、高辻秀興教授の指導を受けて研究を続けて来られました。そして、2015年度、博士学位論文「不動産の非流動性を考慮した長期多段階ポートフォリオ選択の方法に関する研究」を提出し、最終試験にも合格し博士(経済学)の学位を取得されました。

 この湯浅賞は、修士号や博士号を取得した論文の中で、独創性と将来性に富み、不動産学の発展に対して貢献をしたと認められる論文の著者に対して授与される賞で、例年1~2件に授与されており、今年は鈴木さん一人の受賞となりました。

 この受賞に対し鈴木さんご本人が授賞式で述べられた挨拶の要旨と、指導教授の高辻教授のコメントをご紹介します。

<鈴木英晃さんの授賞式での挨拶の要旨>
 受賞できて大変うれしい。本研究は機関投資家が不動産を含めてポートフォリオを組むときの方法に関する研究である。日本では研究事例がほとんどない。海外では多くの研究実績がある。しかしそこでは非流動性リスクの計量評価の方法が未解決のまま残っていた。ある先行研究が長期1期間モデルによる解決策を提案した。本研究はそれを越えて新たに長期多段階モデルによる動学的最適化の方法を示したものである。審査に関わった多くの先生から有益なコメントをいただいた。指導に当たった高辻秀興教授との二人三脚で仕上げたものである。みなさんに深く感謝申し上げたい。

<高辻教授のコメント>
 鈴木さんは社会人として本学研究科に通った。毎週火曜日の退社後またはオフの土曜日午前に,私とマンツーマンでゼミを続けてきた。私も一緒になって新しいことが勉強できて刺激的だった。
 まとめる方向性がぼんやりしていたころ,鈴木さんが新たな先行研究を見つけてきた。比較するとわれわれのモデルの方が動学的最適化の点で先を行っていると思った。そこから一気にとりまとめにかかった。その過程で,籠義樹教授からは早いうちに金融工学の側面から評価してもらい,また全体のストーリーにコメントしていただいた。徳永澄憲教授からは時系列分析の側面から有益なコメントをいただいた。小野宏哉教授からは金融工学の側面から有益なコメントをいただいた。そして審査では,不動産経済学の観点から前川俊一教授(明海大学)に評価していただき,微に入り細に入りのていねいなコメントをいただいた。
 不動産の非流動性の要因である市場滞留時間(TOM)の扱いは,まだ発展の余地がある。今後とも研究を続けていきたい。

<日本不動産学会>
 正式名称は公益社団法人日本不動産学会で、会員数約900名。「不動産の利用や配置をめぐる諸現象を解明する学際的な研究及び教育の促進等」を趣旨として1984年に設立された。2013年4月から公益社団法人に移行した。

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(注)公益社団法人日本不動産学会より提供

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 (注)公益社団法人日本不動産学会より提供

授与式会場前

(注)2016年11月26日授与式会場前にて撮影