学校教育研究科Graduate School of Education

学校教育研究科 インタビュー

インタビュー

院生の視点

子どもたちに少しでもよい影響を与える自分になりたい

私は、子どもたちに、幸せな人生を歩んでほしいと願っています。私は、小学校勤務のときは、低学年を担任することが多かったですが、子どもたちの心を育てたいと願い、道徳の授業や学級だより、毎日の絵日記などを大切にしてきました。
平成30年度から、小学校では、道徳の教科化が始まり、中学校では、平成31年度から始まります。これからは、「考え、議論する道徳」が求められます。今までよりも、もっと友達どうしが対話し、価値を深く追求していくとともに、自分の考え方や生き方に生かしていく授業が大切になってくると思います。

また、道徳は、教育活動全体を通して行われるもので、全人教育、感化教育だと思います。私自身も、道徳を学び、実践していき、接する子どもたちに、少しでも良い影響・感化を与えられる人になりたいと願っています。さらに、現場の先生方の気持ちを察し理解し、少しでも役に立つ自分になりたいと思っています。
私は、麗澤大学大学院に学校教育研究科道徳教育専攻ができることを知り、とてもありがたく思い、関心を持ちましたが、はじめは自分が受験するとは思っていませんでした。機会があり、説明会に行き、とても共鳴し、自分が求めていたことにぴったりだと思いました。それは、ホームページのアドミッション・ポリシーにありますが、『自己の品性や道徳性を磨き続ける人』というところです。教師自身が、自分を少しでも高めたいと願い、努力することは、必ず子どもたちに伝わり、子どもたちも、自分も人間としてよりよく生きたいと願い、実践することにつながると思うからです。道徳が、感化教育だと言われるゆえんです。それで、私は、本研究科を受験することを決めました。
私は、麗澤大学大学院の本研究科に入って、本当に良かったと思っています。その良さを次にまとめてみました。

①安心・安全で美しい環境
キャンパスは、緑豊かで美しい自然の中にあります。四季折々の木々や草花も美しく、小鳥のさえずりも聞こえ、心が安らぎます。

②素晴らしい先生方、事務室の方々
先生方が、とてもあたたかく親切です。一人一人の院生を大切に思い、寄り添ってくださいます。
また、事務室の方々も、とても親切でありがたいです。私は、これまで、4つの大学で学び、15の学校に勤務してきましたが、こんなに親切な事務の方々は、初めてです。何かわからないことや困ったことがあっても、すぐに対応してくださるので安心です。

③素晴らしく整った研究環境
私は、院生室がとても好きです。きれいで、静かで、快適だからです。一人一人に大きな机、3段の大きな本棚が用意され、冷暖房完備で快適です。共用のパソコンスペースなどもあり、能率的でありがたいです。先生方や事務室の方が、各種の月刊、季刊の教育雑誌をとり揃えてくださっていて、いつでも読めるようにしてくれているのにも感謝しています。研究を行うのに、こんなに恵まれた快適な環境は、他にないと思います。

④学びが止まらない!
麗澤大学は、入ってからの伸びしろ(伸差値)がとても大きい大学だと有名です。大自然の動き、摂理を感じる自然豊かな環境、あたたかく、道を示してくださる道徳的な先生方のおかげで、安心して勉強や研究に打ち込むことができるからだと思います。
大学院の授業も、とても興味深く、充実しています。先生方が、それぞれの専門の切り口・視点から、人間の生き方や道徳について話してくださいます。授業も、院生の気付きや経験なども大切に取り上げてくださり、講義に生かしてくださいます。先生方と院生が、テーマをもとに話し合い深めることもあり、とても勉強になります。
昼食は、研究科長室で、先生方と一緒に、仲良くいただいています。(これも、先生方や事務の方々のご配慮と伺い、感謝しています。)
学校教育科は、平日は働いている人が多いことを考えてくださり、土曜日に授業が集中してあります。もし、平日も大学に来れる日があれば、学部の授業なども、その担当の先生に伺って聴講させていただくこともでき、いろいろな面からのより豊かな学びが得られます。
また、道徳教育セミナーや、シンポジウムなども開催しています。県内外の多くの先生方や教育関係者が集まり、意見交換もできるので、有意義で勉強になります。
もし、少しでも研究科に興味・関心を持たれましたら、まずは、大学院の説明会に参加され、先生方や事務の方の説明を伺ったり、研究環境を見学、体感したりすることをおすすめします。(説明会の日時も、都合がつかないときは、大学院事務室にご相談ください。気持ちよく応じてくださいます。)

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学校教育研究科 修士課程1年久保田 惠子さん KUBOTA, Keiko

静岡県出身。静岡市内の小学校、静岡県内の特別支援学校(高等部、中学部)に勤務後、中学校・高等学校の講師を歴任。現在は特別支援教育支援員として、地元の小学校に勤務。

院生の視点

子どもたちの可能性を伸ばしたい

これまで様々な教育現場に携わってきましたが、そこで出会った子供たちに、あふれる可能性を感じてきました。私も多くの先生方と同じように、生徒たちにはそれぞれの持ち味を伸ばしてほしい、より良い人生を歩んでほしいと願いながら接しています。学校や社会における様々な問題に直面する中で、より良い選択ができる力を蓄えるためには、道徳について学び、実践を通して道徳性を高めることが大切ではないか、と考えたことが学校教育研究科を受験した理由です。

大学院では、理論と実践の両面を専門の先生方から学んでいます。入学する前は、体力・集中力が持つだろうかと心配しましたが、講義内容はとても興味深く、また院生それぞれの経験を踏まえた意見交換から大きな刺激を受けています。とても充実していて、今では土曜日が待ち遠しいほどです。
 先生方のご指導を受ける中で、だんだんと研究の方向性が定まってきました。現在は、科学の発達と道徳の関係について研究しています。私も途上にある人間です。今後の道徳教育の一助となれるよう、真摯に取り組んでいきたいです。

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小池 文恵さん KOIKE, Fumie

高等学校での講師(担当:理科、物理)を経て、青年海外協力隊に参加。帰国後は中学校等に勤務し、大学でも海外ボランティアについて教鞭をとる。

教員インタビュー

新しい時代に求められる、
考え、議論する道徳の実践を。

現在、小中学校における学習指導は大きな変革の時期を迎えています。たとえば家庭や地域に対しても、学校での指導内容を発信し、協力しながら子供たちを育てていくという考え方もその一つです。そこでは学力面だけでなく、心の成長も欠かせません。道徳教育の重要性は、こうした部分にも表れています。もちろん、道徳教育は国語や数学といった既存の教科教育の中でも行われてきました。また運動会等の学校行事にも、道徳教育的な側面がありました。私は、学校(カリキュラム)・マネジメントと言っていますが、全教育課程で道徳教育を行い、その要としての道徳科が求められているのです。

道徳教育に対する考え方が変わったのと同時に、指導法も変化しています。現在の小中学生の保護者世代の場合、道徳は教員が指導を行う「講義型」の授業が多かったのではないでしょうか。それに対して現在の道徳は「考え、議論する道徳」というキャッチフレーズが付けられています。まずは自分自身で考える。そして友だち同士で意見を出し合い、話し合う。その結果を基に、再度自分自身で振り返りながら考えてみる。まさに現代の教育のキーワードである「アクティブ・ラーニング」が、道徳教育でも重要な役割を担うことになるのです。従来の教科教育の中では軽んじられることもあった道徳科ですが、生徒の道徳性が向上すれば成績も上がるといったことも実証されています。また相手の意見を尊重しつつ自分の意見もしっかりと持つ。その上でよく生きるといった道徳教育の目標は、多くの企業や自治体等の採用担当者が語る「求める人物像」にも合致します。日本の教員は非常に忙しいことで知られていますが、ぜひ道徳について学び直し、現場での指導に生かしてほしいと願っています。

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学校教育研究科鈴木 明雄 准教授 SUZUKI, Akio

埼玉大学理工学部機械工学科卒業、学士(工学)。東京都北区立飛鳥中学校校長のほか、荒川区教育委員会指導室長、東京都教育委員会指導部主任指導主事などを歴任。学習指導要領(平成29年告示)解説「特別の教科 道徳編」専門的作業等協力者。主な研究テーマは道徳教育、カリキュラム・マネジメントなど。著書に『「考え、議論する道徳」の指導法と評価』教育出版(2017年・共著)など。

教員インタビュー

教科教育学としての確立が
道徳教育をより深めることに。

「特別の教科 道徳」(道徳科)が、2018年度より小学校でスタートし、翌2019年度からは中学校でも全面実施となります。これまで道徳は、国語や算数といった教科とは異なる立ち位置にあるという認識が、教わる側の生徒だけでなく、指導する側にも少なからずあったのではないでしょうか。ただ、その重要性は十分に理解されています。今回の教科化によって、道徳教育が質と量の両面で充実していくことを願っています。

私自身はこれまで教育の現場に携わりながら、主に教育評価などの分野を研究してきました。道徳が他の教科と異なる大きな点として、「答えが一つではない」ことが挙げられますが、これが教員にとって道徳という教科の扱いを難しくしているのかもしれません。ある児童生徒にとっては納得解であっても、他の児童生徒にとっては別の納得解が存在するということもあるのが道徳です。また指導する側のパーソナリティが教わる側の道徳的価値の自覚の度合いに影響を与えやすいのも道徳の特徴といえます。だからこそ現場で指導する教員には、自分自身を磨く意味でも道徳を深く学び、人格の形成を目指してほしいと思います。
そこで重要となるのが道徳の、教科教育学としての確立です。戦後に誕生した社会科に関しては研究者が存在しますが、道徳教育の研究者は少なく、親学問として教育社会学や倫理学等を専攻している方々が研究に携わってきた現状があります。学校教育研究科は学校教育の現場で道徳を正しく指導できる教育者の育成をめざすと同時に、日本の道徳教育をより深めていく研究者の育成にも取り組み、道徳教育学の確立を図っていきます。

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学校教育研究科富岡 栄 准教授 TOMIOKA, Sakae

東京理科大学理学部物理学科卒業、上越教育大学大学院学校教育研究科生徒指導コース修了、学士(理学)、修士(教育学)。高崎市立高崎幼稚園園長、群馬県高崎市立第一中学校校長などを歴任。主な研究テーマは教科外教育(道徳教育、特別活動)、生活指導・生徒指導、教育評価など。著書に『新学習指導要領の展開』明治図書(2016年・共著)など。

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