日本社会が多文化共生社会へと大きく変貌を遂げ在留外国人の数も増えるなか、日本語教育の重要性はこれまでになく高まっています。2023年に「日本語教育機関認定法」が成立し、2024年からは認定日本語教育機関や登録日本語教員の制度が始まるなど、日本語教育界は大きな転換期を迎え、日本語を母語としない人々が安心して質の高い日本語教育を受けられる環境を整えることが急務となっています。こうした要請に応えるべく、麗澤大学大学院言語教育研究科日本語教育学専攻は、専門性を持ち質の高い教育ができる日本語教育人材の育成を目指しています。
この研究科の特色は、「研究者養成」を第一のミッションと考えるのではなく、日本語教育の現場で活躍する即戦力人材の養成機関であることを前面に掲げている点です。「登録実践研修機関・登録日本語教員養成機関」として文部科学大臣の登録を受けた機関にもなっています。もちろん、大学院という教育機関であるため修士課程の2年間で貢献度の高い研究をすることにも力を入れており、少人数制での充実した指導体制を整えています。深い知識を身につけ研究力・内省力を備え、理論と実践を往還しながら自ら問題解決を図る力を持った人材を育てていくことを本研究科では重視します。
また、麗澤大学では今年新たに、日本語教育の現場や地域社会で日本語支援にかかわっている方々をつなぐプラットフォームとなることを目指して、日本語教育共創ラボ(JaLEC)を創設しました。JaLECは国際学部・言語教育研究科・日本語教育センターが連携して関わっていく組織ですが、その中で言語教育研究科は特にシンポジウムや研究会、ワークショップ等を企画・実施するなどにより、日本語教育に関する研究・知見を発信し教育現場に還元する役割を担うことになり、地域社会に貢献していきたいと考えています。また修士課程の学生にも在学中に地域の学校等における日本語支援に関わる等の実践を積み重ねる機会が準備されています。
本学建学の理念である「知徳一体」の精神のもとに、日本語教育の専門知識を社会とつなぎ、多文化共生社会の実現に寄与することのできる日本語教育人材の育成・輩出を目指します。
大関 浩美 博士(人文科学) OZEKI, Hiromi Ph.D.
早稲田大学第一文学部卒業、お茶の水女子大学大学院言語文化研究科博士後期課程修了。民間の日本語学校での日本語教師、東京大学留学生センター特任講師などを経て現職。麗澤大学大学院言語教育研究科研究科長。専門は第二言語習得(特に文法習得)および日本語教育学。著書に『第一・第二言語における日本語名詞修飾節習得過程』(くろしお出版)、『日本語を教えるための第二言語習得論入門』(くろしお出版)、編著書に『フィードバック研究への招待』(くろしお出版)などがある。