世界平和の一翼を担って、多文化共生の現場で活躍!即戦力人材の育成に特化した新しいタイプの大学院です。
日本社会は、ここ30年ほどで、多文化共生社会へと大きく変貌を遂げています。在留外国人の数は増え、日本語を学ぶ人の数も増加。日本語教育の重要性はこれまでになく高まっています。その背景には、日本の経済状況や、少子高齢化による労働力不足への対策として打ち出された国の施策があります。こうした要請に応えるべく、2019年に新たな体制でスタートしたのが麗澤大学大学院言語教育研究科日本語教育学専攻です。
この大学院の特色は、「研究者養成」を第一のミッションと考えるのではなく、日本語教育の現場で活躍する即戦力人材の養成機関であることを前面に掲げている点です。
社会の変化に伴い、今、日本語教育の在り方も大きく変わってきています。これまで、高等教育機関で学ぶ留学生への指導を中心に考えられてきた日本語教育ですが、昨今、日本語教育の対象は「生活者としての外国人」へと広がり、社会とのつながりの中で日本語教育の活動領域も拡大傾向にあります。大学院が輩出するべき人材は、これまでのような単なる日本語教員ではなく、学習者を社会とつなぐ、コミュニティー・リーダーのような人材が求められており、このような人材こそ「日本語教育人材」と言えるでしょう。
私たちの大学院が輩出する日本語教育人材は、単に日本語を教える人ではありません。多様性と包摂性を備えた豊かな日本の未来を構築する、その一翼を担って、多文化共生社会の実現に貢献する高い志を持った人材です。
「世の中にとって良いことをしたい」「理想の社会実現の一翼を担いたい」...などと言うと、少々恥ずかしさを感じてしまうかもしれません。しかし、こうした”青臭さ”を、我々はむしろ尊く思います。本学建学の理念である「知徳一体」の精神で、夢の実現を目指す若者たちが本学に興味を持ってくれることを大いに期待してます。
野林 靖彦 博士(文学) NOBAYASHI, Yasuhiko Ph.D.
東北大学文学部卒業後、同大学院文学研究科日本語学専攻にて博士号取得。東北大学大学院文学研究科助手、麗澤大学外国語学部准教授などを経て現職。麗澤大学国際学部学部長、麗澤大学大学院言語教育研究科研究科長。専門は日本語学(文法論、意味論)、研究テーマは「日本語様相論(モダリティ)」。著書に「図と地の解釈学-意識下に沈む無名存在の探求-」『麗澤大学紀要』第98巻、「自明性の探究―ことばを“探り針”として―」『文芸研究』171集、「世界は述語的に作られる-項的述語、叙述性述語、存在動詞述語による意味構成-」『国語学研究』59、などがある。